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アンビシャスはまた追い込むのか?ーー大阪杯(2017年)展望

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3歳時、毎日杯(GⅢ 阪神芝1800m)で1番人気に支持されたアンビシャスは、松山弘平騎手が抑えきれずに4角までかかり通しの追走になり、直線では伸び切れず3着に敗退しました。この結果から、折り合い重視のレースを目指すようになったアンビシャス。高い潜在能力をもちながら5歳春の時点で未だGⅠ未勝利という成績に、歯がゆい思いをしているのは陣営だけではなくファンも一緒のはずです。

新設GⅠの大阪杯阪神芝2000m内回り)でもアンビシャスは引っかからないように後方からレースを進めるのか? 人気を背負う1頭だけに、レース展開を考える上で大きなポイントになります。

 

'16年の大阪杯での先行はなかったことに…

折り合い重視で後方から末脚を伸ばすレースプランの通りに走ってきたアンビシャス。ところが、昨年の大阪杯では横山典騎手を背に、逃げるキタサンブラックを2番手から追いかけて直線で差し切るレースを見せています。

道中は引っかかるそぶりも見せずに、伸び伸びと走って強敵を下したレースから、「このレースができるなら、アンビシャスの時代が来たのかも!」と競馬ファンは色めき立ったのです。ですが、続くGⅠ宝塚記念では先行したものの早々に手応えがなくなり16着と大敗。この結果を受けて、またレースプランは追い込みに逆戻りしてしまいました。

 

'17年の初戦は中山記念

昨年の秋は毎日王冠2着から天皇賞・秋に出走するも追い込んで届かずの4着。好走すれども勝ち切れずのレースで'16年を終えたアンビシャスは、'17年の初戦として中山記念ルメール騎手鞍上で参戦しましたが…結果は直線で鋭く追い込むも前を捕ら切れず4着に敗れました。

厩舎サイドがルメール騎手を鞍上に据えたことで、「折り合い重視」と「差し・追い込み」の競馬をしてくるだろうことはすぐに予想できましたが、予定調和過ぎる結果に悲しい気持ちにもなったのです。

hakusanten.hatenablog.jp 

 

中山記念勝ち馬のネオリアリズムだって

ネオリアリズムは昨年の札幌記念でモーリスを破った素質馬ですから、中山記念でスムーズに流れに乗れればアンビシャスやリアルスティールといった一線級の馬を抑えるだけの力は十分に持っています。

ネオリアリズムもアンビシャスに負けず前進気性が強く折り合うのが大変な馬。それでも、逃げた札幌記念ミッキーアイルを2番手で追いかけたマイルCSロゴタイプの内をすくって先行した中山記念では、引っかかるのを怖れずに前へ出して行くレースをしています。札幌記念ネオリアリズムの鞍上はルメール騎手ですから、「折り合う=後方に控える」とはならないはずなのです。

どの位置取りになったとしても折り合うことはできる

ネオリアリズムのレースを見ていると、アンビシャスが追い込みにこだわることのマイナス面がクローズアップされてしまいます。

 

大阪杯でのアンビシャスの位置取り

アンビシャスはGⅠ初勝利を目指して大阪杯に出走します。阪神の内回りコースで、また追い込みに徹したレースをするのかどうか。

逃げるマルターズアポジー、2番手に控えるキタサンブラックと隊列がすんなりと決まりそうなレースで、アンビシャスは後方でじっと脚を溜めるレースをするのか。それとも、位置取りにはこだわらず、レースのペースに合わせてアンビシャスが気持ちよく走れるポジションを取りに行くのか。

う〜ん、ここまでの流れからして、音無調教師は後方からの競馬を騎手にオーダーしそうな気がします。

 

アンビシャスの鞍上は福永騎手

 アンビシャスの鞍上は福永騎手が想定されています。

高松宮記念の週はカフジテイクに騎乗するためにドバイに出張していた福永騎手。マジックマンJモレイラ騎手の素晴らしい騎乗でドバイターフを勝ったヴィヴロスは福永騎手が主戦だった馬です。あれっ? この流れは昨年も…Rムーアに乗り替わったリアルスティールドバイターフを勝利。でも、福永騎手は高松宮記念ビッグアーサーで勝ち、悔しい思いを日本のGⅠ制覇で吹き飛ばしました。ということは…?

ヴィヴロスの悔しさをアンビシャスで晴らせるかはわかりませんが、似たような流れであることは確かです。

 

阪神大賞典シュヴァルグランのように

アンビシャスに騎乗するにあたり、福永騎手に期待したいのは阪神大賞典サトノダイヤモンドに真っ向勝負を挑んだシュヴァルグランのような積極的な仕掛けです。

シュヴァルグランはHaloクロスの機動力でコーナーをスムーズに加速できる馬ですから、ストライドで走るアンビシャスとはタイプが異なることはわかっています。でも、アンビシャスはびゅんびゅん切れる瞬発力が売りではなく、母父エルコンドルパサー、母母父レインボウクエストと欧州のスタミナ要素が詰まった母系から持続力のある末脚こそが大きな特徴です。これを活かすのであれば、キタサンブラックが相手であっても4角先頭くらいの積極的な競馬で挑むのがベストだと思います。

 

でも、差しに回るよね、わかってる

道中はキタサンブラックよりも前の位置を取ることができれば、直線では母系のスタミナを絞り出せるのでは、と妄想しつつも、結局、折り合いに専念して後方から差す競馬になるのだろうなと溜息をついてしまうのです。4着に敗れた前走の中山記念でも、最後の直線は鋭く差してきたように見えましたしね。「戦法を変えなければいけない!」と危機感を抱くような負け方ではありませんでしたし。

 

キタサンブラックは京都>阪神

キタサンブラックは中山や阪神のコースは坂で末脚が甘くなる傾向があります。競走馬としてのポテンシャルが高いので、坂のあるコースで大きく着順を落としたりはしませんが、この馬が勝ったGⅠは京都と東京コースのみ。

中山

皐月賞3着

'15年有馬記念3着

'16年有馬記念2着

阪神

宝塚記念3着

 

GⅠに限定すれば、中山と阪神は勝ちきれていないコースなのです。だからこそ、母系のパワーとスタミナで坂を乗り越えるアンビシャスにとってキタサンブラックを打ち負かすチャンスはここくらいしかないのではないかと。

 

まとめ

GⅠ未勝利なのが不思議なくらいのポテンシャルをもつアンビシャス。逃げ馬マルターズアポジーの参戦で、持続戦の締まった流れになるならキタサンブラックを打ち負かすチャンスは十分にあります。

悔しい思いを胸に日本に帰国する福永騎手の積極的なエスコートがあれば待望のGⅠ勝利も手の届くところにあるのです。

 

高松宮記念のレース前インタビューで、メラグラーナを管理する池添学調教師と、鞍上の戸崎騎手が口を揃えて「スタートしたら意識的に下げて」と発言していた時はう〜ん、と唸ってしまいましたが、今週こそは!

 

音無調教師から、「アンビシャスは位置取りにはこだわらない」とか「ペースが速くなるなら前目の競馬も」などの発言が出ることを期待して。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。