NHKマイルカップ('17年)予想ーー混戦の3歳マイル路線

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現3歳世代は、昨年から「牝馬のレベルが高く、牡馬は……」と言われていました。それを象徴するように、昨年の朝日杯FSはミスエルテが、今年の皐月賞にはファンディーナが参戦してそれぞれ1番人気に支持されたの記憶に新しいところです。

ミスエルテもファンディーナも結果として牡馬の壁に跳ね返されて馬券圏内には入れませんでしたが、NHKマイルカップでも再び牝馬が人気を集めることになり、3度目の正直になるのか? それとも牡馬が意地を見せるのか? 目の離せない1戦に。

 

桜花賞から3頭の牝馬が参戦

今年は桜花賞から3頭の牝馬がNHKマイルカップに参戦し、前日のオッズを見ると上位の人気に支持されています。(前日21時現在)

 

カラクレナイ:1人気

アエロリット:3人気

ミスエルテ:5人気

 

3頭ともにこの人気……斤量面で牝馬は有利とは言え、やはりGⅠのNHKマイルカップでは厳しい戦いになるはずです。

昨年、このレースを牝馬ながら完勝したメジャーエンブレムは、関東馬+桜花賞1.5倍の1番人気だった馬です。また、'15年に2着のアルビアーノは桜花賞をパスしてNHKマイルカップというローテーションでした。

カラクレナイとミスエルテは初の長距離輸送、アエロリットは関東馬ですが、ソウルスターリングやメジャーエンブレム級の馬なのかは「?」がつきます。

もちろん、この3頭があっさりと勝ってしまったり、「1〜3着の上位独占」となることも否定はできないものの、この人気であれば嫌いたい……。というか3頭とも掲示板に載ってないというシーンも十分にあるので、怖くて買えんわ!

それなら、「牝馬」というだけでバッサリと。

 

皐月賞からのローテがもてはやされる昨今

過去3年続けて、皐月賞からNHKマイルカップに参戦した馬が3着以内に入線。近年のトレンドローテともてはやされていますが…

 

'16年ロードクエスト2着(皐月賞8着)

'15年クラリティスカイ1着(皐月賞5着)

'14年キングズオブザサン3着(皐月賞15着)

 

予想する人が皐月賞→NHKマイルカップのローテーションを好むのは、「マイルよりもクラシック路線を歩んでいた馬の方が能力が高い」という説をまことしやかに信じているからです。

上記の3頭を見て、クラシック路線を歩んでいたから能力が上位と言えるのかは微妙なところ……。今後、重賞を勝てる「かもしれない」のはロードクエストくらいですし……。そもそも、皐月賞の1、2着馬はアーリントンC、毎日杯の勝ち馬で、クラシックの王道路線からは外れた馬です。そのため、クラシック路線のレベルが高いというのは今年に関しては「?」でしょう。

皐月賞からだと中2週のローテーションになりますから、人気になるなら嫌いたいですね。

 

NHKマイルカップへの各ローテーションと注目馬に関しては下記の記事にまとめたのでご参照下さい。

hakusanten.hatenablog.jp

  

東京の芝は高速馬場

土曜日の東京メインレースは3歳限定のオープン競走・プリンシパルSが行われ、1着ダイワキャグニーがマークしたタイムは1:58.3。これを見てもかなりの高速馬場になっていることが分かります。

プリンシパルSは前半1000mが59.0の平均ペースで、上りのかかる競馬になりスピードとスタミナも問われる結果になりました。

NHKマイルカップも逃げ・先行馬が平均的なペースを作ると上りがかかる競馬になる可能性があり、1400〜1600mがベストの馬よりも1600〜1800mに適性のある馬が好走することも頭に入れておく必要があります。

 

どの馬を◎にしても買える要素はあるので

今年のNHKマイルカップに関しては、どの馬を◎にしたとしても、買える根拠は見つけ出せますから、細かなことよりも大まかに判断して取捨選択を。

 

1. 桜花賞組はバッサリと切り捨て

2. 皐月賞組もバッサリと切り捨て

3. 今回、関東への長距離輸送が初めても切り捨て

 

残った馬の中から高速馬場にも対応できる好みの馬をチョイスします。

 

予想

今年の皐月賞のように、「どの馬にもチャンスがある」混戦模様の場合は、積極的にレースを進める馬が多くなるため、ペースはそこそこ流れます。

今の高速馬場を考えると、1分32秒台に入っても驚けません。上りは自然とかかり、34秒後半から35秒前半の想定。そうなると、単純な切れ味勝負の馬よりもパワーで脚を伸ばす馬を上位に取ります。

 

展開

外からリエノテソーロとトラスト、内からボンセルヴィーソが飛び出し、タイセイスターリーやディバインコード、オールザゴーなどが好位を占める流れ。アエロリットは好スタートが決まれば先行するはずですが、出負けした時にどのポジションまで押し上げるかは分かりません。

NZTではスローで前を捕まえられなかったボンセルヴィーソがある程度出していくはずで、朝日杯FSの敗戦をここで活かすなら、松山騎手はイーブンペースの逃げに持ち込むと考えます。

34秒前半の上りの決着だと、ボンセルヴィーソは分が悪いので、おそらく直線の坂下から仕掛けて後ろに対してアドバンテージをとって逃げ粘りを図るところをどの馬が差してくるのか?

 

◎ガンサリュート

人気の薄い馬の中で1着を取れる可能性があって、35秒台の上りに適性があるのはこの馬。マイル戦が初めてなので、馬群に包まれない大外枠は歓迎。

1勝馬のため、3分の2の抽選待ちだったことから中間の調整に関しては不安はあるものの、毎日杯から間隔をとったローテーションは好感がもてます。

スプリント〜マイル路線であれば、安田隆厩舎は信頼がおけますし、リスグラシューの2着になった未勝利戦の内容からも時計の速い決着はOK。

ストライドで走る馬なので東京コースは合っていますから、池添騎手が無欲で乗ればあれよあれよと突き抜けてしまうことも。

 

◯タイムトリップ

1着が取れるのか?の部分が不安だったのでこの印に。土曜日の戸崎騎手は絶好調で、東京の芝の感覚もつかんでいるでしょうから、この馬のキレ味をフルに発揮する騎乗をしてくれるはず。

戸崎騎手はGⅠだと人気薄の方が上位の着順に持ってこれるので、これくらいの人気が手頃です。

カンナS、クロッカスSとオープンを2勝できたことで、早い内からNZT→NHKマイルカップというローテーションを組むことができました。スローの上り勝負もハイペースの持続戦でも好走しているように、ペースの幅に対応できるのがこの馬の強みです。

 

▲ボンセルヴィーソ

松山騎手が緩めずに逃げれば頭もあるはずでこの印に。

スローのため逃げだと持ち味を発揮できないのは前走で証明されました。2走前のファルコンSのようにハイペースを先行し、上りが34秒台後半の勝負に持ち込めれば勝機も十分に。そのファルコンSで高速馬場にも対応していますから、今の東京の芝も会うはずです。

ダイワメジャー産駒としては、ポテンシャルは別にしてメジャーエンブレムと同じタイプなので、昨年の優勝馬と同じようなレースを見せられれば。

 

以下は2、3着の候補として

△モンドキャンノ

昨年の京王杯2歳Sはハイレベル決着で、2着は桜花賞馬ですからここでは実績上位。スプリングSから余裕を持ったローテーションも好感。馬体を見てもマイラーなので、東京の芝1600mに不安はありません。ただし、スタミナが要求されるような平均ラップになった場合はいくらか厳しいのでこの印に。

△ディバインコード

中1週というのだけが割引。母ツーデイズノーチスは好繁殖牝馬で、コンスタントに走る仔を産んでいます。アーリントンCは正攻法の競馬で皐月賞2着のペルシアンナイトの3着と踏ん張りました。この内容であれば皐月賞組と能力的に大差はありません。ただ、血統的にGⅠを勝ち切るまでのものがあるのかが……そのため、この印に。

△ジョーストリクトリ

武豊騎手がソツなくのってこそっと3着という狙いで。ただ、近年の武豊騎手は馬群のなかだと詰まるシーンもよく見かけるのでその点は心配です。

△タイセイスターリー

能力はあるはず……。かかる気性なので、高速馬場でスピードの出る流れの方が良さが出るかもしれません。

 

買い目

◎◯▲からの3連単と、◯からの3連複を。

 

3連単

1:18. 8. 6

2:18. 8. 6

3:18. 8. 6. 1. 10. 7. 9

 

3連複

1軸目:8

2軸目:18. 6. 1. 10

3軸目:18. 6. 1. 10. 7. 9

 

皆様にとっても素晴らしいGⅠになりますように!

 

以上、お読みいただきありがとうございました。